PSYとは? カンナムスタイルに至るまでや周辺情報を解説!

韓国を代表する、世界的なラッパーPSY。大ヒット曲「江南スタイル(GANGNAM STYLE)」は、ケイティ・ペリーや”マルーン5”が話題にしたこともあり、一躍大ヒットし世界的なアーティストとして認知されました。2020年12月の時点で、YouTubeに公開されたMVは38億回以上再生されています。

またキャッチーな楽曲作りから想像しにくいかもしれませんが、アメリカの名門・バークリー音楽大学を卒業しているエリートです。

今回は、そんなPSYの生い立ちから、ラッパーとして成功するまでの道のりをまとめました!ファッション、おすすめの楽曲もご紹介します!

 

PSYのプロフィール

japaneseclass.jpより出典

出生名 パク・チェサン
アーティスト名 PSY(サイ)
生年月日 1977年12月31日
身長 170cm
生誕地 韓国 ソウル特別市 江南区
出身地 韓国 ソウル特別市 江南区
レーベル YGEX、リパブリック・レコード


PSYの生い立ちから人気ラッパーになるまで

PSYは1977年12月31日に、韓国ソウルの江南区(カンナム)で生まれました。江南区は、韓国のお金持ちが集まる場所として有名です。高級車や高級ブランドにおける国内売上のほとんどが、この江南地域が占めているといわれています。祖父のパク・キオクは、半導体検査機器製造会社の「DI(ディアイ)」を創業し、父のパク・ウォンホは、DI社の大株主・代表理事。PSYも、かなり裕福な家庭で育ったと思われます。PSYは地元のバンポ小学校、バンポ中学校、セファ高校を卒業後、1996年にアメリカのボストン大学へ留学。ボストン大学は、世界大学ランキング第61位の名門校です。PSYは経済学や国際事業を学ぶために、経営学を専攻します。しかし「他人から創作を学ぶよりも、自ら音楽を創作する方法を学びたい」という思いから、なんとバークリー音楽大学へ転入したのです。

帰国後も音楽の鍛錬を継続したPSYは、ラッパーになることを決心。自身で作詞・作曲を手がけ、楽曲を作り続けます。そして2001年1月、デビューアルバム「PSY From The Psycho World!」をリリース。PSYの人気は徐々に上がってきますが、同年11月大麻吸入(大麻管理法違反)の罪で警察に検挙され活動を一時自粛します。その後2002年1月に、アルバム「成人用」をリリース。同年9月にはEP「3マイ」リリースしました。2003年から2005年までの徴兵期間は、ソフトウェア開発会社に勤務し兵役を免除。2007年3月には、韓国観光広報大使として完全復帰を果たします。しかし同年5月、兵役に代わる産業機能要員としての勤務が問題となり、12月に兵務庁から入隊通知がPSYの元へ送付。そしてPSYは再入隊することとなりました。

兵役終了後も、コンスタントに楽曲を制作。また作曲家のユ・ゴニョンと共に、楽曲を作ることも多くなっていきます。2010年10月には、アルバム「PSYFIVE」をリリース。とくにユ・ゴニョンと共作した、シングル「RIGHT NOW」は大ヒットしました。韓国では代表的なラッパーとして認知されていき、2012年7月にアルバム「PSY6甲」をリリース。そして今作の表題曲「江南スタイル(Gangnam Style)」が、世界的な大ヒットを記録。海外メディアでも大きく取り上げられ、PSYは一躍世界的なラッパーとなりました。とくに欧米諸国を中心に人気が上昇。2020年12月の時点で、YouTubeに公開されたMVは38億回を超える再生数を記録しています。アメリカの「ビルボードチャートHot 100」では、最高で2位にランクイン。その他イギリスやオーストラリアをはじめ、多数の国で公式チャート1位を獲得しています。また大韓民国大衆文化芸術大賞で、最高褒賞である文化勲章を受章。名誉ある賞受けPSYは、「あれはもう事故のようなものなので、そうそう起こることではありません。あんな事故がしょっちゅう起こっていたら人類は滅びてしまいます」とコメントし国民を笑わせました。

2013年4月には、「江南スタイル」から約9ヵ月ぶりとなるシングル「GENTLEMAN」をリリース。YouTubeにて公開されたMVは、1時間で100万アクセスを超え、わずか1日で2000万アクセスを超えて再生回数3840万回を記録。24時間で3840万回という最多再生回数を記録したことで、”ギネス”に世界記録として登録されました。その後、一時新曲が発表されない時期がありましたが、2015年12月にアルバム「七集サイダー」をリリース。2017年5月には、7枚目となるアルバム「4X2=8」をリリースします。そして2018年5月に、所属していた事務所”YGエンターテインメント”と8年におよぶ専属契約を終了。2019年1月には、総合エンターテイメント制作事務所「P NATION」を設立します。公式インスタグラムでは「過去19年間、歌手PSYのプロデューサー、マネージャー、企画者として仕事をしてきたが、ここで学んだことをより多くの人々と共有したいと思っている」とコメント。同年12月には、韓国の美人シンガーHeizeとコラボしたシングル「우리의 밤은 하얗다(White Night)」をリリースしています。PSYのプロデュース力にも、音楽業界からは大きな期待がかかっていることは間違いありません。


カンナムスタイルの功績

iflyer.tvより出典

2012年にリリースされたシングル「江南スタイル」は、数々の功績を残してきました。2012年11月にはYouTubeで公開したMVが、過去最多の「高く評価(グッドボタン)」を記録。その後、最多再生回数及びYouTube史上初の10億回突破を記録したのです。シングル「GENTLEMAN」で1日における再生回数3840万回の記録を合わせると、4つのギネス記録を当時獲得しています。

さらに2013年6月には、5つ目となるギネス記録が誕生。2012年10月にソウル市長前広場で開催されたPSYのライブにて、”最大規模の馬乗りダンス”としてギネス記録に認定されました。「江南スタイル」のダンスでは、”乗馬ダンス”といわれる振付があります。これは韓国に伝わる「乗馬をしているイメージの江南お坊ちゃま」という例えからきており、江南に住む指折りのお金持ちに向けた皮肉となっているのです。

また2014年5月には、YouTubeで公開されたMVの再生回数が20億回を突破。同年12月には32ビットで表せる整数”2,147,483,647”を超えたため、YouTubeの再生カウンターを64ビットに拡張して対応することになりました。

2016年6月には、YouTubeで公開されたMVの再生回数が26億回を突破。2017年7月にWiz Khalifa feat. Charlie Puthのシングル「See You Again」に更新されるまで5年間、YouTube史上における再生回数1位を保持しました。


PSYのファッション

billboard-japan.comより出典

PSYがメディア出演する際のファッションスタイルは、長らくスーツやタキシードに蝶ネクタイ、奇抜なベストやジャケットと決まっています。

そんなPSYは、NY発の世界的ブランド「JILLSTUART NEWYORK(ジルスチュアートニューヨーク)」とコラボしてモデルを務めた経験もあるのです。2012年10月4日に発売されたファッション雑誌「HIGH CUT」第87号では、生涯初のモデルとして表紙に抜擢されます。キメる時はキメ、遊ぶ時は遊ぶ男の”スーツスタイル”を披露。初めての試みであるモデルに挑戦したPSYは、「僕の生涯で最高に脚が長く見える写真だ。写真家の方に個人的にお礼を言いたい」とコメントしました。


PSYの代表曲

江南スタイル(Gangnam Style)

PSYの代表曲といえば、「江南スタイル」。数々の功績を残し、PSYを一躍有名にした楽曲です。最先端のエレクトロサウンドとクセになるラップとサビフレーズ、2拍目と4拍目を強調するビートは、思わず身体が反応してしまいます。ちなみに、話題となったMVのラストサビで出てくる女性は、キム・ヒョナさんというソロシンガーです。キム・ヒョナさんは元々、アイドルグループ「4minute」のメンバーでした。

 

GENTLEMAN

1日でYouTube再生回数、3840万回を叩き出した「GENTLEMAN」。楽曲構成は「江南スタイル」の良さを残しつつも、さらにリピートフレーズにインパクトが残されています。またMVもキャッチーに作られており、楽曲・映像、どちらも最高に作り上げられた作品です。

 

DADDY

2015年12にリリースされたシングル「DADDY」。エフェクトが上手く使われたサウンドと、キャッチーなMVは必見。韓国では父親をとくに敬う習慣があることから作られた楽曲で、足をバタつかせるダンスも特徴的です。MVビデオでは息子・父・祖父の三役をPSYが1人で演じています。


いかがだったでしょうか。

PSYは間違いなく韓国を代表するラッパーであり、楽曲プロデューサーです。YouTubeにおいても、数々の記録を打ち出しています。現在は、後進の育成に力を入れているPSY。韓国の音楽文化を、世界に広めた立役者といっていいでしょう。これからの活躍も目が離せません。

韓国ヒップホップグループとラッパーについてもっと知りたい方は「おすすめの韓国ヒップホップグループ&ラッパー20選【2020年最新版】」を参考にしてください。