インタビューFile1:ラッパー龍鬼が語るHIPHOPの出会いや価値観とは

ハイスクールダンジョンやMRJなどのMCバトルを皮切りに、2020年7月17日には自身のレーベルであるHEROES SYNDICATEから1st EPとなる「Re:train」をリリース。また最近では相方のFAMOU$と一緒に「Flower」をリリース。現在多方面で活躍されてる龍鬼さんに今回はショートムービーSNS「DORM」とのコラボ企画により独占インタビューさせて頂きました。

HIPHOPとの出会いは?

元々音楽が好きでRockとかずっと聴いてたんですけど、HIPHOPと出会ったのは中学生の頃だったと思います。なんだこれみたいな感じで衝撃を受けたの覚えてます。笑

影響を受けたラッパーは??

影響を受けたラッパーっていうか初めて聴いたのは人間発電所でした。そこから色々聞くようになってでも誰に影響されたとかそーゆーのはなくてみんなかっこいいなって感じで聴いてました。

音楽的な影響を受けたのはmy chemical romanceっていう海外のバンドでした。その時サッカーしか眼中になかった僕が 一日中曲聴いてたので相当喰らってましたね。笑

ハイスクールダンジョンのモンスターになってから変わったことはありますか?

収録も含めて月に1回近い世代のラッパーと会える機会があったのはみんな大きいと思います。1番変わったことは今の相方のfamousとのバトルがあった事ですね。

僕も元々音源作ってその気休めに地元のバトルに少し顔出すぐらいの感じだったんですけど、気づいたらそのバランスが逆になっててfamousが曲作ろうぜって俺らならいけるって言ってくれて、そこでクルーを組んだ感じです。

最初は色々不安とかあったんですけど、アルバムを作っていざ世に出してみたらiTunesのアルバムチャートで僕らのアルバムが18位になったんです。笑

BRING TO THE NEXT - EP

BRING TO THE NEXT – EP

周りがZORNとかAKLOとかめちゃくちゃ聴いてた人ばっかだったので正直びっくりしましたが、その時初めて目に見えた結果を体感できて『本当に俺らならやれるな』って思えました。ハイスクールダンジョンが無かったらって訳ではないですけど、色んなラッパーとの出会いが増えたのでAbemaにはめちゃくちゃ感謝してます。

バトルはいつまで続けたいと考えていますか?

この間の戦極で一応今年はラストにしようかなって思ってて。その皆をツイートした時にヘッズから「DMで大量に辞めるんですか?」って来たんですが、僕も1バトルヘッズなのでバトル自体は辞めないと思います。

ただ今はそれこそfamousとか色んなラッパーとやりたい事とかが沢山あってそれに集中できたらなって思います。

“バトル=音源ダサい”とか“バトルに出てるラッパー”とかに境界線を引く人がやっぱり結構な数あると思うんですけど、僕はそうは思わなくて自分が中学生の頃に地元のMCバトルに寿司ボーイズのfarm HOUSE君とかが出てたりしてて、なんか本人が楽しければそれでいいと思うんですよね。笑

最近の僕は少し出すぎてたなって自分でも思いますが、来年とか再来年にはまた出たいです。笑

誰に何を言われても僕の意見を全振りしていきます。笑

これまでで思い出深いバトルはありますか?

これっていうのは特にないですね。でもめちゃくちゃ前のMRJフライデーとか、僕の中ではすごく大きかったです。

それまでなんの根拠もないけど、ぼくは東京が大っ嫌いで東京のイベントには絶対出ないみたいな変なプライドとかあったんですが、試しに1回だけMRJフライデーに出たら優勝して、『あれこれいけんじゃね?』ってなり、そこから3回ぐらい連続で優勝したら、MRJ主催の派遣くんとかズキ子とかが、ゲストバトラーで呼んでくれるようになって、みんなに知ってもらえるキッカケになりました。今では本当に感謝しています。

ライバル視しているラッパーはいますか?

僕は相方だけどfamousですかね 。一緒に曲作る時でもお互いに『食っちゃうからね?』みたいな感じです笑

やっぱりお互いサッカーやってたから負けず嫌いで、でもそれが曲とか色々繋がってくるのかなっておもいます笑

サッカー万歳🙌

ぶっちゃけ音楽で生活はできていますか?

今は事務所に入ってて、アパレルとか他諸々スポンサー企業さん+音楽の収入で食べて行けるレベルなので、やっぱり音楽一本で食べていきたいです。 それは僕だけじゃなくて他のアーティスト全員が思ってることだと思います。

これからどんな風になったいきたいですか?

Next_lvにしかできない音楽を作っていきたいですね。誰も真似できないような作品を作りたいです。

アルバムの中のneo tokio 24の歌詞で 『いつか売れるから。大丈夫、心配ない』 って歌詞があって、捉え方によっては本人が売れるからって言うのダサいって思う人もあると思うんですけど、僕たちは1ミリもまだ売れてるとか満足してるとか思ってなくて『neo tokio 24』『mis take』も僕らに実際合ったことの曲なんですけど、そこら辺の女子高生とか男子高校生にも当てはまる曲で、曲作ってるけどスタジオから出て世間から見たら僕らもただの一般人なんですよ。

『金!女!薬!』見たいな音楽もかっこいいし憧れるんですけど、僕らの生活とはかけ離れてるし俺らは常に等身大で曲を作っていきたいって思ってます。

アルバムの『Carey on rec1』 は馬鹿にされた時期も有ったけど、今じゃ掌返してるよって曲なんです。

曲を聴いた人から『部活とか就職とか色々あって 周りに馬鹿にされることもあるけど頑張ります!』ってメッセージが沢山来て、俺らの中では『負』の感情なんだけどビートに乗せて俺らがラップしたら、それも色んな人のプラスな曲に変わるって、その時に実感して『音楽やばいクソほど夢見れる』ってなりました。 それで逆に俺らが元気付けられたから、まだ見返したい人達がたくさん居るんで2021年はみんなと一緒にめちゃくちゃかましたいですね。