韓国ヒップホップユニット EPIK HIGHの歩みと、ファッションと、代表曲と

韓国出身の3人によるヒップホップユニット”EPIK HIGH”。韓国や日本だけではなく、世界的な人気を誇るユニットです。

また日本語で収録された楽曲を含む、日本限定アルバムも発売されています。

今回はそんなEPIK HIGHのメンバーそれぞれ生い立ちから、人気ヒップホップユニットとして成功するまでの歩みをまとめました!ファッション、おすすめの代表曲もご紹介します!

 

EPIK HIGHのプロフィール

 

ultimagz.comより出典

グループ名 EPIK HIGH(エピック・ハイ)
メンバー 画像左から
Mithra Jin (ミスラ・ジン):本名 チェ・ジン
Tablo(タブロ):本名 イ・ソヌン
DJ TUKUTZ (トゥーカッツ):本名 キム・ジョンシク
生年月日 MithraJin:1983年1月6日
Tablo:1980年7月22日
DJ Tukutz:1981年11月19日
身長 Mithra Jin:179cm
Tablo:172cm
DJ Tukutz:176cm
出身地 メンバー全員 韓国
レーベル YG ENTERTAINMENT、Map the Soul、Woollim Entertainment


EPIK HIGHのメンバーの出会い

kstyle.comより出典

EPIK HIGHの中核を成すのが、秀才であるTablo。Tabloは韓国ソウルで生まれた、韓国系カナダ人です。父親の都合で、生まれて間もなくインドネシアのジャカルタに引っ越し約3年間過ごします。その後はスイスと香港に何度か移住し、Tabloが6歳になる頃に韓国へ帰国。ちょうどその頃に、ピアノを始めますが、すぐにバイオリンに切り替えたようです。8歳の時には、カナダへ引っ越しました。Tabloはブリティッシュコロンビア州のバンクーバーにある、セントジョージズスクールに通学。その後、ソウルインターナショナルスクールに転校。そして名門スタンフォード大学へ進学し、3年間で英文学の学士号と修士号を同時に取得しました。大学を主席で卒業したTabloのIQは、180近いという噂もたつほどです。

Tabloは幼い頃から、うつ病の発作に苦しめられます。苦しい時や、困難に直面した時は、いつもHIPHOPを聴いて気持ちを保っていたようです。しかし厳格なTabloの父親は、HIPHOPへの関心は示しませんでした。父親と対立する度に家を飛び出していたTabloでしたが、心を許せる友人が亡くなったことで、HIPHOPへの道を決心します。スタンフォード大学に在学中は、アンダーグラウンドを中心にHIPHOPの活動を始めました。そして韓国へ帰国した時に出会ったのが、Mithra JinとDJ Tukutzです。


EPIK HIGHの結成とグループの成功

kprofile.comより出典

2001年に韓国へ帰国したTabloは、アンダーグラウンドシーンでMinthra JinとDJ Tukutzに出会い”EPIK HIGH”を結成します。グループ名の由来は、「詩に酔いしれた状態」や「叙事詩的な偉大さ」から名付けられたそうです。またMinthra Jinは元々詩人として活動したり、”K-Ryders”というグループの元メンバーでもありました。Minthra JinがTabloと初めて会った時は、イベントの司会をしていた時だったそうです。EPIK HIGHを結成した3人は、ソウルのアンダーグラウンドシーンにて活動を始めます。”CB Mass”など他のHIPHOPグループと共演したり、積極的に楽曲を制作。2002年にはヨンイン市にあるテーマパーク「エバーランド」で、小規模ライブを開催しています。そして2003年10月に”Woollim Entertainment”の下、デビューアルバム「Map of the Human Soul」をリリース。継続的な活動から、徐々に知名度上げていきます。2004年7月には、2枚目のアルバム「High Society」をリリースしました。

2005年10月には、3枚目のアルバム「Swan Songs」をリリース。実はデビューアルバム「Map of the Human Soul」とセカンドアルバム「High Society」の売り上げが思うように振るわなかったため、「Swan Songs」がEPIK HIGHの最終アルバムとなる予定でした。しかし「Swan Songs」は奇跡的に大ヒット。エレクトロ、ロック、ジャズなどバラエティに富んだミックスが特徴で、音楽業界全体から多くの賞賛を受けます。「Swan Songs」は多くのチャートで1位になり、年末のHIPHOP賞を席巻。アルバム収録曲である「Fly」は、世界的な人気を誇るサッカーゲーム「FIFA 07」のサウンドトラックでも取り上げられました。人気の高いアルバム収録曲「Fly」と「Paris」は世界中からリリースのオファーが集まり、日本でもリリースされています。

ちなみに、2005年韓国内で受賞した一覧はこちらです。
・Mnet KM music video festival HIPHOP部門賞
・第20回 ゴールデンディスク賞 HIPHOP賞
・KBS 歌謡大賞 今年の歌手賞
・SBS 歌謡大戰 HIPHOP部門賞

韓国トップのHIPHOPグループとして成長したEPIK HIGHは、2006年10月に4枚目のアルバムをリリースする予定でしたが延期となりました。そして2007年1月にリリースされたのが、4枚目のアルバム「Remapping the Human Soul」です。とくにリードシングルである、「Fan」と「Love Love Love」は大ヒット。その他の収録曲では、性犯罪、戦争、宗教、教育など、様々な問題に取り組む内容となっています。そのため、文化観光省によって検閲される対象作品になりました。それにもかかわらず、「Remapping the Human Soul」は韓国と日本の両方で商業的な大きな成功を収めたのです。年間では120,301枚を売り上げ、韓国では2007年で3番目に売れたアルバムとなります。韓国だけではなく、アジア全体にEPIK HIGH旋風を巻き起こすこととなりました。

2008年4月にリリースされる予定であった5枚目のアルバム「Pieces, Part One」は、発売前からなんと50,000部以上が予約注文されます。アルバムのリリース後は、シングル「One」、「Breakdown」、「Umbrella」のミュージックビデオがリリース。同年10月には、EP「Love Scream」をリリース。EPのタイトルトラックである「1 Minute,1 Second」が、オンラインミュージックチャートでトップに輝きます。2009年に入ると、EPIK HIGH、MYK、Planet Shiver、Dok2で構成される、独立したレコードレーベルである”Map The Soul”を設立。同年3月には、ウェブサイト限定配布アルバム「魂 : Map the Soul」をリリース。シングル「Map the Soul」のミュージックビデオが5月にリリースされると、インディーズレーベル初でのリリースを記念して日本ツアーを敢行。その後アメリカに渡り、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコなど主要都市でツアーを敢行しました。同年7月には、リミックスアルバム「Remixing The Human Soul」をリリース。同年9月には、6枚目となるアルバム「[e]」をリリース。アルバムは2枚組みで30曲入りとなっており、ゲストアーティストには、MYK、Kero One、Dumbfoundead、PlanetShiverなどの人気ラッパーたちが参加しています。

2009年10月には、DJ Tukutzが兵役に就きました。2010年3月には、スペシャルアルバムとして「Epilogue」をリリース。「Epilogue」は世界的に大ヒットし、世界各国のチャートで上位にランクイン。リリース直後では、ニュージーランドで1位、オーストラリアで2位、カナダで3位、日本で9位、アメリカののiTunes Music Store HIPHOPチャートでも1位を獲得したのです。アルバムのリリース直後、Mithra Jinも兵役に就くことになったため、EPIK HIGHは一時活動休止となりました。Tabloはソロで活動することを決心し、韓国大手のYG ENTERTAINMENTと4年間の契約を結びます。そして2011年11月、初のソロアルバム「Fever’s End」をリリースしたのです。

2012年7月には、およそ3年間の休止期間を経て、グループとして復帰することを発表。同年10月にはデジタルシングル「It’s Cold」をリリースし、その後7枚目となるアルバム「99」をリリースしました。2013年10月には、EPIK HIGH10周年を記念したシングル「420」をリリース。客演には、Double K、Yankie、Dok2、Sean2Slow、Dumbfoundead、TopBob、MYKなど豪華ゲストが参加しています。2014年10には、8枚目となるアルバム「Shoebox」をリリース。復帰から順調に活動し、海外でも積極的にライブをします。2015年3月には、アメリカのテキサス州オースティンでライブを決行。2016年4月には、カリフォルニア州で行われる世界屈指の野外音楽フェスティバル「コーチェラ音楽祭」に出演。なんと韓国人として出演した、2番目のアーティストとなったのです。さらにEPIK HIGHの評価はとても高く、LAタイムズの文化一面を飾り、さらにはウォールストリートジャーナルやビルボードもEPIK HIGHを大きく取り上げました。2016年6月には、初となる日本語楽曲収録アルバム「THE BEST OF EPIK HIGH(リパッケージ盤)」をリリース。人気曲である、「DON’T HATE ME」と「LOVE LOVE LOVE」が日本語収録されています。2017年10月には、9枚目となるアルバム「We’ve Done Something Wonderful」をリリース。2018年7月には、アルバム「We’ve Done Something Wonderful」の日本盤をリリース。さらに日本ツアー 「EPIK HIGH JAPAN TOUR 2018」も敢行されました。2019年3月には、EP「Sleepless in__」をリリース。2020年4月には、アメリカ最大の音楽フェスティバル「コーチェラ音楽祭」に再出演。「コーチェラ音楽祭」の創始者であるPAUL TOLLETTが、EPIK HIGHの出演を提案したそうです。EPIK HIGHはこれからもアジアを代表して、HIPHOP界を引っ張ってくれるでしょう。


EPIK HIGHのファッション

japaneseclass.jpより出典

EPIK HIGHは、ファッションの面でも大きく注目されるアーティストです。3人それぞれ、ファッションにこだわりのポイントがあります。DJ Tukutzはスタジオで作業することが多いため、気楽に着用できるラフなアイテム。Mithra Jinは、ウエストにゴムひもがついているズボン。そしてTabloは、黒のTシャツにグレーのデニムなど落ち着いた格好が多いと答えます。

実はEPIK HIGHのスタイリストがファッションブランド「LAD MUSICIAN(ラッド ミュージシャン)」を好きらしく、日本のブランドも多く着用しているようです。

またYG ENTERTAINMENTとサムスン第一毛織が共同で手掛けるストリートブランド「NONAGON(ノナゴン)」では、ファッションアイコンとして登場しています。


EPIK HIGHの代表曲

Fly

3枚目のアルバム「Swan Songs」に収録された、EPIK HIGHのヒット曲「Fly」。年末のHIPHOP賞を席巻し、EPIK HIGHの名を韓国中に知らしめたナンバーです。ロックやポップスで多用される楽曲進行に、TabloとMithra Jinの勢いあるラップが組み合わさったとてもノレる曲となっています。

 

Love Love Love

4枚目のアルバム「Remapping the Human Soul」の、リードシングル「Love Love Love」。日本語バージョンが発売されるほど、日本でもとても浸透したナンバーです。DJサウンドとエレクトロサウンドが融合し、曲中のキメが特徴的。幻想的な雰囲気も、とてもクセになります。日本語バージョンは、2016年6月にリリースされた「THE BEST OF EPIK HIGH(リパッケージ盤)」に収録。

 

LOVEDRUNK

2019年3月にリリースされた、EP「Sleepless in__」のリードシングル「LOVEDRUNK」。YouTubeにて公開されたMVは、とてもシネマチックに作られており、2020年12月に時点で791万回再生と記録しています。ピアノとアコースティックサウンドが基調された、哀愁漂うバラードです。


いかがだったでしょうか。

韓国だけではなく、世界中で活躍するEPIK HIGH。DJ Tukutzの奏でるビートに、TabloとMithra Jinの掛け合うラップが組み合わる唯一無二の存在です。

まさに韓国を代表するヒップホップユニット。

これからも、EPIK HIGHは世界中で活躍することは間違いありません。

韓国ヒップホップグループとラッパーについてもっと知りたい方は「おすすめの韓国ヒップホップグループ&ラッパー20選【2020年最新版】」を参考にしてください。