NLE Choppa 生い立ちから成功までの軌跡

メンフィス出身の新進気鋭のラッパー、NLE Choppaをご存知でしょうか。メンフィスと言えば、Three 6 Mafiaを始めとしたメンフィスラップが有名ですが、次に新たな歴史を残すラッパーはNLE Choppaではないでしょうか。

彼の人気に火が付くきっかけとなったのは、2019年にリリースされた『Shotta Flow』でした。youtubeにアップロードされたMVは、2020年10月現在約1億5千万回の視聴回数を誇っています。

また、ヒップホップ系有力誌のXXL Magazineが毎年開催する、その年の注目ラッパーを選出する企画XXL Freshman Classで、今年2020年の期待のラッパーとして選ばれた事も話題になりました。

ここでは、現在飛ぶ鳥を落とす勢いであるNLE Choppaの、生い立ちや、成功までの軌跡を見ていきましょう。また、彼のファッションや代表曲を紹介する事で、彼の人となりをさらに掘り下げていこうと思います。

NLE Choppaのプロフィール

soundcloud.comより出典

出生名 Bryson Lashun Potts
アーティスト名 NLE Choppa
生年月日 2002年11月1日
身長 185cm
出身 アメリカ合衆国 テネシー州 メンフィス
レーベル Warner Records、United Masters、No Love Entertainment、Atlantic Records

生い立ちから成功まで

彼は、2002年にアメリカ合衆国テネシー州メンフィスでアフリカ系の父親とジャマイカ系の母親との間に生まれました。メンフィスの中でも治安の悪い場所で育ちましたが、幼少期は、バスケットボールに夢中な少年であったといいます。

10代になると、次第にラップの世界にのめり込み、フリースタイルラップに没頭するようになっていきます。当時は、Meek Millや、NBA Youngboy、Lil Wayneなどサウスのラッパー達に影響を受けたそうです。

2018年にyoutubeにてデビューソング『NoLove Anthem』を発表、さらに同年にミックステープ『No Love The Takeover』をリリースし、本格的にキャリアをスタートさせる事になります。また、同年2018年に自身が所属する地元クルーShotta Famのサイファー形式の曲『No Chorus Pt 3』での、マシンガンを手に持ちながらラップとダンスをする様が話題となり、SNSを中心に人気に火が付きました。

そしてその翌年2019年にリリースした曲『Shotta Flow』は、アメリカのメインシングルチャートBillboard Hot 100で36位を記録、またアメリカレコード協会のプラチナ認定を得て、人気を不動なものにしました。

その人気急上昇ぶりを受け、複数のレーベルから契約のオファーを受ける事になり、入札額が300万ドルに到達する事態にまでなりましたが、彼はいずれのオファーも断りました。その代わり、曲の版権は彼自身が持つという条件の元で、2019年にUnited Mastersと契約を結ぶ事となりました。

また同年2019年、Warner Recordsと提携し、自身のレーベルNo Love Entertainmentを立ち上げる事にもなりました。ちなみに、彼のステージネームであるNLE ChoppaのファーストネームNLEの由来は、このレーベルの頭文字から取ったものであります。

そして、同じく2019年にEP『Cottonwood』をリリースし、さらに翌年2020年に初のスタジオアルバムとなる『Top Shotta』をリリースしました。


NLE Choppaのファッション


彼のファッションのイメージとしては、上裸、もしくはタンクトップ一枚という印象が強いのではないでしょうか。彼が一躍有名となった曲、『Shotta Flow』のMVの中でも、彼はタンクトップ一枚で出演をしています。

また、近頃急激にタトゥーを増やしてきている彼ですが、ここでタトゥーの紹介をしていきましょう。
まずはひときわ目立つ、胸の四人の顔について。これは、左から順に、彼の祖父、父、弟、母であるそうです。一番目立つ箇所に家族のタトゥーを入れており、彼の家族思いな一面が伺えます。
首のNLEの文字は、先程も紹介しました、彼の立ち上げたレーベルNo Love Entertainmentから。みぞおちの十字架は、2pacが背中に彫っていた十字架のモチーフから。向かって左の人物は映画『Scarface』のTony Montana。そして右の人物がBob Marley。彼の母親がジャマイカ系という事もあり、度々彼は影響を受けた人物としてBob Marleyの話を挙げています。

以上のように、彼のタトゥーは、バックボーンや価値観が強く反映されたものとなっています。


NLE Choppaの代表曲

NoLove Anthem

先にも紹介した、2018年にリリースした彼のデビュー曲『NoLove Anthem』。メロディアスなラップが印象的な一曲です。彼が影響の受けたラッパーのうちの一人である、Lil Durkのフロウを連想させます。

Shotta Flow

Billboard Hot 100で36位を記録、そしてアメリカレコード協会のプラチナ認定を得た2019年リリースの『Shotta Flow』。メロディアスかつ荒々しいラップと、キャッチーなダンスが若者を中心に人気となりましたが、その一方で、マシンガンを手に持ち、振り回す仕草が物議を醸し出しました。彼はそれについて、ヒップホップ系情報サイトHipHopDXのインタビューにてアンサーをしており、マシンガンを持つ事について、特別な意味合いは無く、ただ彼の地元であるメンフィスの日常を象徴するものとしてMVにマシンガンを取り入れたと語っています

Camelot

2019年リリース『Camelot』。この曲はBillboard Hot 100にて37位を記録し、大ヒットとなりました。2020年発売のスタジオアルバム『Top Shotta』のシングルカットでもあります。

無機質なピアノのリフの上に荒々しくラップを乗せた彼らしい一曲となっております。


以上、NLE Choppaの生い立ちから成功を掴むまでの軌跡を見てきました。

成功を収めた要因として、マシンガンを持つセンセーショナルな姿やフッドを赤裸々に語るラップを挙げてきましたが、今年に入り、娘が生まれた事で、彼の価値観はがらりと変わり、娘のためにこれから「良い人」にならなけらばならないんだ、と改心しているそうです

また、これまでフッドでの犯罪や暴力について多くリリックを残してきた彼ですが、今後は暴力的なラップはせず、リスナーの人々に前向きな気持ちを持ってもらえるようなラップをしていきてたいとも語っています

心境の変化があった彼ですが、これからどのような動きを見せてくれるのでしょうか。今後も彼に目が離せません。

USラッパーについてもっと知りたい方は「USラッパー20選【2020年最新版】」を参考にしてください。