045スタイルを貫く横浜の伝説的ラッパーMACCHOをご存知でしょうか。045とは、神奈川県横浜市の市外局番を意味します。彼はジャパニーズヒップホップの聖地の一つである横浜を拠点に、横浜レペゼンを掲げ活動しています。
世間的にはOZROSAURUSとしての知名度の方が高いのではないでしょうか。中には、彼自身の名前がOZROSAURUSと認識している方もいるのではないでしょうか。OZROSAURUSは、MACCHOが所属するグループの名称です。
ここでは、そのOZROSAURUSでの活動も含めながら、彼の生い立ちから成功までの軌跡を辿っていきます。また、彼のファッションや代表曲なども見ていき、さらに彼の人物像に迫っていこうと思います。
MACCHOのプロフィール
出生名 | 鈴木 麻超 |
アーティスト名 | MACCHO |
生年月日 | 1978年4月8日 |
出身地 | 神奈川県横浜市 |
レーベル | WEA Japan, Pryaid Records, ポニーキャニオン, BAY BLUES RECORDZ, GRAND MASTER |
MACCHOの生い立ちから成功まで
MACCHOは、1978年に神奈川県横浜市で生まれました。中学生の頃、通っていた服屋のオーナーにラップを勧められ、ラッパーとしての道を歩み始めます。その服屋のオーナーはなんと、横浜の伝説的ヒップホップユニットDS455のKayzabroでありました。Kayzabroは、当時のMACCHOがレイダースのキャップにウィンドブレーカーという、いかにもギャングスタラップが好きそうな出で立ちであったので、ラップをやってみたらどうかと勧めたそうです。その後、MACCHOのラップはめきめきと上達し、一時はDS455のメンバーに加入するまでとなりました。
そして1995年、DS455のMC MACCHOと名乗り、ヒップホップコンピ『CLUB WILD.B』で『Nanatsuki』を発表し、彼は初レコーディングを飾る事となります。ちなみに、MACCHOという名前は、本名である麻超に由来します。
さらに翌年1996年、バトルDJやクラブDJとして活動していたDJ TOMOと共にヒップホップユニットOZROSAURUSを結成します。そして1997年にミニアルバム『ライム・ダーツ』をリリースし、メジャーデビューを果たす事となりました。その後も、1998年に『Bay Blues』、1999年に『045 STYLE』、2000年に『AREA AREA』と立て続けにシングルを発表し、ヒップホップクラシックを連発しました。また、2001年にリリースしたアルバム『ROLLIN’045』はジャパニーズヒップホップの歴史に名を刻む事となりました。
2003年にはアルバム『JUICE』をリリースし、キャリアを順風満帆に進ませておりましたが、突然悲劇が訪れます。アルバムリリース直後に交通事故に遭い、一時生死をさまよう事態となったのです。幸い一命は取り留め、奇跡的に復活を遂げたのですが、しかしアクシデントはさらに続きます。相方のDJ TOMOが方向性の違いによりOZROSAURUSを脱退する事となってしまいました。
アクシデントが度重なったMACCHOでしたが、彼はその逆境を乗り越え、ソロとして活動を再スタートさせます。また、横浜の恩師であるDS455と共に、新レーベルBAY BLUES RECORDZを設立し、新たな展開も見せる事となりました。
2006年、そのBAY BLUES RECORDZからアルバム『Rhyme&Blues』をリリースしました。事故で生死をさまよった経験から、「生きている」事の大切さをシーンへ問いかけた収録曲『The Phoenix(will rise)』などが話題となりました。
その後、OZROSAURUSは6人編成のバンドとなります。バンドサウンドを取り入れ、さらに表現方法を広げたMACCHOは、現在も勢力的に活動を繰り広げております。
MACCHOのファッション
clubberia.comより出典
MACCHOのファッションの特徴としては、DS455直系のウェストコーストスタイルや、チカーノファッションが挙げられます。アイテムとしては、Dickiesのワークパンツ・ワークシャツ、Cal Topのネルシャツ、ConverseのAll Starなどが挙げられるでしょう。
また、近年では、地元球団である横浜ベイスターズと、コラボグッズをリリースするなど、地元愛に溢れるアパレル展開を行っています。ウェストコーストの香りがするバンダナや、ベースボールキャップなど、実にファンを唸らせる内容です。
代表曲
AREA AREA
OZROSAURUSの代表曲といえばこの曲、という方も多いのではないでしょうか。2020年リリースされたこの曲はDS455のDJ PMXがプロデュースしています。この曲も、ウェストコーストのサウンドが満載となっております。
The Phoenix(will rise)
2006年リリースアルバム『Rhyme&Blues』の収録曲で、こちらもDS455のDJ PMXプロデュースです。先にもご紹介しました通り、交通事故で生死をさまよった経験から、生きる事の大切さについてラップする一曲となっております。題名のPhoenix(意味:不死鳥)は、まさに事故から生還したMACCHO自身を意味するでしょう。
曼荼羅
2015年にリリースされた、6人編成の新体制OZROSAURUSからの一曲です。バンドサウンドを取り入れ、新しい方向性を打ち出しています。KornやLimp Bizkitなどのラップメタル・ラップロックを連想させる曲となっております。それもそのはず、日本を代表するラップメタルバンドの一つである山嵐のベーシスト武史がOZROSAURUSのメンバーとして参加しております。
以上、MACCHOの生い立ちから、成功までを辿っていきました。
近年は、ソロとしての活動もさかんに行っており、2019年にはAnarchyとZornの曲で客演し、2020年には5lackの曲にもフィーチャリングで参加するなど、さらなる活躍を見せています。今後、彼はどのような動きを見せてくれるのでしょうか。今後も彼に目が離せません。
日本人ラッパーについてもっと知りたい方は「押さえておきたい日本人ラッパー20選【2020年最新版】」を参考にしてください。