デビューから常に話題となり、ヒップホップ界を駆け抜けてきたケンドリックラマー。
ラッパーとしての彼の生き様は有名ですが、身長、出身地、レーベルなどの情報も気になるところでしょう。
ここでは、ヒップホップ界のトップランナーである彼のそんな疑問に答えていきます。
目次
ケンドリックラマーのプロフィール
kendricklamar.comより出典
出生名 | Kendrick Lamar Duckworth |
別名 | K-Dot・Kung−Fu Kenny・Cornrow Kenny |
生年月日 | 1987年6月17日 |
身長 | 165cm |
出身地 | アメリカ合衆国 カリフォルニア州 コンプトン |
レーベル | Top Dawg Entertainment,Interscope Records |
ケンドリックラマーの生い立ち
ケンドリックラマーは1987年カリフォルニア州コンプトンに生まれました。彼の名はアメリカのシンガーソングライター Eddie Kendrickを称えて命名されました。 Eddie Kendrickは音楽史上に燦然と輝くソウル・コーラス・グループ、テンプテーションのオリジナルメンバーとして知られています。生まれながらにしてミュージックシーンのスターとしての人生は運命づけられていたのかもしれません。
彼の出身地コンプトンはアメリカ西海岸でも犯罪率、貧困率が高いことで知られる地域です。Kendrickの父親の Kenny Duckworthはシカゴの最大と言われるストリートギャング、Gangster Disciplesの元メンバーで、Lamar家はロザンゼルスに拠点を置くストリートギャング、Bloodsとの結びつきがあります。ちなみにBloodsはラッパーのGameや女性ラッパーCardi Bなどが所属していたことなどでも知られています。
そんな家庭環境にありながらKendrick自身は真面目な学生だったようです。コンプトンの統一学区の小学校、中学校を主席で卒業しました。周囲ににギャング行為に走る子たちが多い中、Kendrickはハイスクールにも真面目に通い、優等生を貫いた、ということです。
1995年、Kendrickは当時8歳の時に父親と共にコンプトン・ファッションセンターにて、2pacとDr.Dreのヒットシングル、「California Love」のミュージックビデオの撮影を生で見て、感銘を受けたと言われています。とくに2pacとは誕生日が1日違いだったり、そのことを知った夜の夢に2pacが出てきて「俺の音楽をたやすな」とメッセージを受け取ったというエピソードがあったりと、2pacからは特別な影響を受けているようです。
10代の頃からK-Dotというステージネームで音楽活動を開始し、16際の時に発売された自身初のミックステープ『Yougest Head nigga in Charge (Hub City Threat:Minor of the Year) 』は地元で注目を集め、当時設立されたばかりのカリフォルニア州カーソンのインディーズレーベル、Top Dawg Entertainmentとの契約につながりました。
メジャーデビューまでの道のり
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2008年にはレーベルの仲間、Jay Rockのデビューシングルのミュージックビデオに出演するなど、活躍の場を広げます。2009年には自身3枚目のミックステープ『C4』をリリース。その後すぐにステージネームをそれまでの K-Dotから本名のケンドリックラマーに変え、『Kendrick Lamar EP』をリリースしました。
2010年にはオンライン無料配信の『Overly Dedicated』をデジタルリリースし、ビルボードチャート「トップR&B/Hip-hopアルバム」で72位を記録します。この曲のミュージックビデオがヒップホップアーティストでプロデューサーのDr.Dreの目に止まり、Aftermath Entertainmentと契約することになります。
2011年にはアメリカンラップアーティストの登竜門、XXL誌の「Top 10 Freshman classman」に選ばれ表紙を飾ります。その後リリースされたファーストアルバム「Section.80」はテレビやラジオなどの宣伝は一切なかったにもかかわらず初週5300枚もの売り上げを果たしました。2011年8月にはSnoopDogg、Dr.Dre、The Gamesとともにウエストロサンゼルスコンサートに出演。その3人に「西海岸の新王者(New king of West coast)」に指名されます。
翌年の2012年メジャーデビューアルバム『Good Kid ,M.A.A.D City』をリリース。CBSインタラクティブが運営する大手レビュー・サイト、メタクリティックによって平均91点を記録し非常に高い評価を受け、さらに全米でのトータルセールスは100万枚を突破、華々しいデビューを飾りました。
アメリカで最も重要なアーティストの1人に
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2013年にはアメリカGQマガジンのMan of the Year号で表紙を飾り、「ラッパーオブザイヤー」に選ばれます。第56回グラミー賞では主要2部門を含む7部門でノミネートされ、第57回ではシングル『i』が「ベスト・ラップ・パフォーマンス」と「ベスト・ラップ・ソング」を受賞します。
そして2016年にはアルバム『To Pimp A Butterfly』が第58回グラミー賞でマイケルジャクソンに次ぐグラミー史上2番目に多い11部門にノミネートされました。
2017年4月にはアルバム『DAMN.』は全米アルバムチャート1位を獲得し大ヒット作となり、同アルバムはRolling Stone誌、Complexなどの年間ベストアルバムランキング1位に選ばれ、さらにはウェブメディア「Album of the Year」では2017年1位に輝きました。
2018年のマーベル・スタジオの映画『Black Panther』のサウンドトラックのプロデュースに携わり、映画のインスパイア・アルバムとされる『 Black Panther:The Album』をリリース、全米アルバムチャート初登場1位を獲得します。そして同年の第60回グラミー賞では主要2部門を含む7部門にノミネートされます。「最優秀ラップパフォーマンス賞」「最優秀ラップ/ソングパフォーマンス賞」「最優秀ラップソング賞」「最優秀ラップアルバム賞」からなるラップ部門4部門での受賞、そして、「最優秀ミュージックビデオ賞」も含め、5冠を達成しました。
2018年4月にはアルバム『DAMN.』がラッパーとしての初快挙となるピューリッツアー賞を受賞します。同賞の音楽部門はクラシック音楽が受賞するのが通例の中、クラシックやジャズ以外の作品が受賞するのはこれが初めてのことでした。
センセーショナルなデビューから常にトップランナーとして走り続けてきた Kendrickがこれまでに獲得したトロフィーは80以上にのぼっています。2018年7月にはドラマシリーズ「Power」第5シーズンにおいて俳優としてのデビューも果たし、その才能はとどまることを知りません。ここ数年大きなうねりとなってる人種問題へのムーブメント「ブラック・ライブス・マター運動」では彼の楽曲『Alright』がまるでアンセムのように歌われるなど、その影響力は強大です。
ケンドリックラマーのファッション
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ケンドリックラマーは2014年にスポーツウエアブランドのリーボックとイメージキャラクターとしての契約を結びます。Kendrick がティーンエイジャーの頃に愛用した「リーボック・クラシックレザー」を含む計5足のシューズが発売されました。
2013年の楽曲『CONTROL』では”I ain’t rockin no more designer shit.White T’s and red Corvette`s ”anonymous”(俺はもうデザイナーズブランドの服なんか着ない。白いTシャツとナイキのコルテッツ、ノーブランドの赤いコルベットがあればいい)とラップしています。ナイキのコルテッツはアメリカ西海岸のブラックカルチャーとは縁が深いシューズで、ケンドリックラマーはコルテッツを普段から愛用していることでも知られています。2017年にはナイキと新たなパートナーシップを締結し、ナイキと初のコラボシューズ「コルテッツ・ケニー!」が発売されました。
ケンドリックラマーの代表曲
Alright
ミュージックビデオではKendrick達が乗り込んだ車を白人警官四人に担がせて進んでいるシーンが印象的。あるテレビ番組ではKendrickは落書きされたパトカーの上に乗ってこの曲をパフォーマンスしました。そのようなこともあり、この曲はアフリカ系アメリカ人に悪影響を与えると批判を受けることもありましたが、「未来には良い日が待ち受けている」とのポジティブなメッセージが込められているのです。
HUMBLE
大ヒットアルバム『DAMN.』のリードシングルであるこの曲は全米シングルチャートの1位に輝きました。Jay Z、 Beyonce、Kanye Westなどを手がけたことでも知られている大プロデューサーMike Wil Made-itが起用されています。
All The Stars
シンガーSZAとのコラボレーション曲。映画『Black Panther』のエンディング曲でもあります。アフリカン・アメリカンの歴史と文化への憂いとリスペクトを感じさせる内容のミュージックビデオはMTV Video Music Awardsで「Best Visual Effects」を受賞しました。
いかがでしたか?
ケンドリックラマーに対して感じていた疑問を解消し、少しでも身近に感じていただけたでしょうか?
もし、この記事を読んで彼について気になったら、そのリリックをぜひ紐解いてみてください!
ラップに込められた信念の強さ、自分を貫き通す姿勢は彼の生き様そのものです。
その生き様に思いを馳せることで、ラッパーとしての魅力がより際立つのではないでしょうか!?
USラッパーについてもっと知りたい方は「USラッパー20選【2020年最新版】」を参考にしてください。