SNS時代のカラフル・ギャングスタ・ラッパー6ix9ine。
強烈な印象を持つ彼は、『Gummo』『Gooba GOOBA』などの攻撃的な楽曲が有名ですね。
様々な話題を生む彼の見た目や楽曲を少しは知っている、という方も多いのではないでしょうか？
ここでは、6ix9ineの生い立ちから『Gummo』での鮮烈デビューの経緯や、instaライブでの『Gooba GOOBA』の発表、その他周辺情報をご紹介します！
目次
6ix9ineのプロフィール
nme.comより出典
| 出生名 | Daniel Hernandez |
| 別名 | Tekashi 6ix9ine、Tekashi 69、Wallah Dan |
| 生年月日 | 1996年5月8日 |
| 身長 | 168cm |
| 出身地 | アメリカ合衆国 ニューヨーク市 ブルックリン・ブッシュウィック |
| レーベル | Create、10K Projects、Caroline、Scumgamg、Tr3yway |
6ix9ineの生い立ち
6ix9ineことDaniel Hernandezは1996年5月8日にニューヨーク市ブルックリン、ブッシュウィック地区で生まれました。ブッシュウィックは現在は開発が進んでおしゃれな地域とされていますが、90年代まではブルックリンでも最も治安の悪い地域の1つでした。
母のNatividad Perez-Hernandezはメキシコからの移民、父のDaniel Hernandezはプエルトリコからの移民でした。母Natividadは1988年にアメリカに渡ってきて、工場労働者や掃除婦として働いていました。6ix9ineには2歳上の兄Oscar Osiris Hernandezがいます。
幼い頃6ix9ineは野球とサッカーをしていました。13歳の頃にはサッカーのメジャーリーグのメンバーに選ばれたのですが、知らない人に息子を連れ去られるように感じた母Natividadは、それを断ってしまいました。
6ix9ineは9歳の時まで自分の父親を知らずに育ちました。母Natividadは「父親は死んだ」と息子に伝えていましたが、父Daniel はヘロイン中毒で、麻薬の売買で捕まって5年刑務所に入っていたのです。
2010年、継父が撃たれて死んでしまいます。その後母Natividadは子供達の養育費を十分に賄うことができず、6ix9ine達は食事や着るものにも不自由するような生活を送ります。また、継父の死に大きなショックを受けた6ix9ineは、鬱とPTSD（心的外傷後ストレス障害）の治療を受けました。
その頃、6ix9ineは素行の悪さから中2の年に学校を退学させられています。その後学校に戻ることなく、母親を支えるために食堂の片付けや生鮮食品店の配達員をして働いていました。また、麻薬の売人をして稼いでいた、とも言われています。
レーベルの社長にすすめられラップを始め、デビュー
2012年、ニューヨークのレコードレーベル、Hikari-UltraのCEO、Peter “Righteous P” Rodgers,に偶然会ったのをきっかけにラップを始める決意をします。Peter は、彼の外見やリズム感を見て、ラップをやるべきだと彼にすすめたのだそうです。
2014年8月に6ix9ineは69の名前で曲を発表し始め、9月に『Pimpin』を、10月には『4769』をリリース。『4769』はブルックリンのラップ集団Pro Era所属の2人のラッパー、J.A.BとDirty Sanchezとの初のコラボレーションとなりました。その後3年間の間、6ix9ineは『Scumlife』や『Yokai』、『Hellsing Station』など、いくつかのトラックやミュージック・ビデオを発表し、これらの作品は彼の攻撃的なラップ・スタイルやミュージック・ビデオのアニメを多用したビジュアルなどで注目を浴びました。初期の曲の多くはスロバキアのレーベル、FCK THEMからリリースされました。
6ix9ineはその虹色の髪や全身のタトゥー、歯にはめた虹色のグリルなどで、インターネット上の注目を集め、ニューヨークのラッパー、ZillaKamiの仲間となります。しかし6ix9ineが楽器や共作した曲を盗んだのをきっかけに、ZillaKamiとの間には確執が生まれます。そのすぐ後に、過去に6ix9ineのミュージック・ビデオの制作に関わった、TrifeDrewとして知られているラッパーのAndrew Green と、再度ミュージック・ビデオの制作を始めます。
2017年4月にラッパーのTrippie Reddによる6ix9ineのフューチャリング曲『Poles1469』がリリースされ、この曲のミュージック・ビデオはYouTubeで高い視聴回数を獲得し、その年の7月に彼のinstagramの投稿がTwitterとRedditで話題になり、ソーシャル・メディア上の注目をさらに集めます。
2017年11月、6ix9ineのメジャー・デビューシングル『Gummo』が発表され、この曲はBillboard Hot100で最高記録12位にランクインしました。その次のシングル『Kooba』はBillboard Hot100の61位になりました。2018年のサード・シングル『Keke』ではFretty WapとA Boogie wit da Hoodieをフューチャリング。Billboard Hotの43位を記録します。
サードシングルの発表から間もない2018年2月に6ix9ineの初ミックス・テープ『Day69』がリリースされました。『Day69』はアルバム相当単位で5万5千枚を売り上げ、Billboard 200の4位を記録しました。
6ix9ineはその後シングル『GOTTI』、ダブル・プラチナ・シングルとなった『Fefe』、『 Bebe』『Soopid』などの曲を発表、2018年にはアルバム『Dummy Boy』をリリースします。
2020年には200万人が視聴したinstagramのライブでシングル『Gooba GOOBA』のリリースが発表され、その後プラチナムディスクに認定されるほどの売り上げとなります。その勢いは未だ衰えを知りません。
6ix9ineの数々のスキャンダル
billboard-japan.comより出典
6ix9ineはそのキャラクラーを裏付けするかのように様々な事件や騒ぎを起こしています。
2015年には13歳の少女を相手に淫行、その映像をオンラインで公開し、3件の罪状で起訴されています。また、6ix9ineはやTrippie ReddやChief keefやLil Reeseなどのラッパーと対立し、Chief keefが2018年にニューヨークで銃撃された事件で警察は6ix9ineの事件への関与を疑い、捜査を行っています。その後2万ドルで6ix9ineに殺人を依頼された、と供述する殺し屋が逮捕されています。
2018年、ストリート・ギャングのNine Trey Gangstersのメンバーとともに殺人の共謀、麻薬取引、恐喝、などを行なったとして逮捕されます。しかし新型コロナウィルス感染症の影響で、2020年4月、刑務所から自宅監禁へと移行されます。8月には自宅監禁が解除され、instaライブを行うと視聴人数は200万人を突破、この数はinstaライブ史上1位を記録します。
終身刑の可能性もあった6ix9ineの早期の釈放には、減刑を条件にギャングの仲間を密告したことが関係していると言われ、6ix9ineは”Snitch（チクリ野郎）”と非難されています。しかし、話題作りに長けた6ix9ineは自分のキャラを活かした煽り投稿をSNS上で行い、Snoop Dogらの大御所をも巻き込む形で炎上を起こし、話題をさらっています。
6ix9ineの代表曲
Gummo
2017年の6ix9ineのデビュー・シングルでプラチナムディスクに認定されています。1997年のHarmony Korineの同タイトルの映画にインスパイアされて作られた作品です。ミュージック・ビデオは、ニガー！と繰り返し叫ぶ6ix9ineが大勢のギャング風の黒人に囲まれていて、血、山盛りの大麻などが映像に盛りこまれ、かなり攻撃的な内容となっています。
Fefe
2018年に発表されたNicki Minajのフューチャリング曲です。プロデューサーはDrakeやMigosのプロデュースでも知られるMurda Beatz。メロウでサイケデリック、そしてポップなトラックとミュージック・ビデオは6ix9ineというキャラクターが生まれた時代性を如実に表現しています。この曲はBillboard Hot100で3位に輝いています。
Gooba GOOBA
2020年に発表された6ix9ineのシングル曲。200万人が視聴したinstagramのライブでリリースが発表され、その後プラチナムディスクに認定されるほどの売り上げとなります。ハードコア・テクノのガバ・スタイルのトラックに6ix9ineのシャウトが叩き込まれた、ショッキングかつどこか爽快な1曲です。
いかがでしたか？
近年6ix9ineはファッションアイコンとしても大きな注目を集めており、活動の幅を広げています。ファッションブランド、Fashion Novaのアンバサダーとして契約を結んでいた経験もあり、instaライブでは新ブランドの立ち上げも発表しています。
音楽やファッション、スキャンダルなど、話題の絶えない彼ですが、今後の勢いに要注目です。
USラッパーについてもっと知りたい方は「USラッパー20選【2020年最新版】」を参考にしてください。
