ラッパーkZmの生い立ち、ファッション、楽曲は?

2020年4月にリリースされた、kZm(カズマ)のアルバム「DISTORTION」。King GnuやOfficial髭男dismなどの人気アーティストを抑え、Apple Music ・iTunesにて総合1位に輝きました。

HIPHOP界では大きく注目されていたkZmですが、全国区で人気が急上昇。今やHIPHOP界だけではなく、日本のミュージックシーンの中心人物です。

今回は、そんなkZmの生い立ちから成功までの道のり、ファッション、楽曲などをご紹介します!

kZmのプロフィール

mikiki.tokyo.jpより出典

出生名 不明
アーティスト名 kZm(カズマ)
生年月日 1994年
身長 174cm
生誕地 東京都 渋谷区
出身地 東京都 渋谷区
レーベル YENTOWN、bpm tokyo

kZmの生い立ちから人気ラッパーになるまで

warpweb.jpより出典

kZmは1994年に、東京都渋谷区で生まれました。ちなみに、生年月日や本名は非公開のままです。父親が音楽好きだったことから、ソウルやジャズなどのブラックミュージックがいつも身近にある幼少期を過ごします。そして小学校高学年の時に、代々木公園でバスケットボールに没頭。そこで外国人がスピーカーから流していたHIPHOPを聴き、ラップに興味をもちました。しかしHIPHOPの世界に心酔する決め手は、同時期に放送されていたAppleのCMだったそうです。世界的ラッパーであるEminem(エミネム)の代表曲「Lose Yourself」が流れ、一気に心を奪われたと語っています。このCMが放送されていたのは、2003年の夏頃です。放送からしばらくして、Eminemの音楽出版会社Eight Mile Styleが「Eminemが権利を持つ曲”Lose Yourself”をテレビコマーシャルで無断で使用した」として、Appleに対して損害賠償を求める訴えを起こしています。その後2005年5月に、友好的に和解したと公表されました。

その後kZmはHIPHOPをベースに、様々なジャンルの音楽を聴き漁りました。また同じ渋谷区出身のラッパーYDIZZYから、Snoop DoggやDMXのCDを貸し借りしていたようです。そして高校生になったkZmは、ネットに落ちていたビートを使ってラップを始めます。また服屋に行くと「この店で一番デカいTシャツくれ」と注文することは定番となり、ファッションは完全にB-BOY化。それからYDIZZYや同じ小学校のNo Flower、代々木で出会ったArjunaやBLAISEたちと、HIPHOPやバスケを愛するチームを結成。「自分たちが着たい服が世の中にない」という理由から、kiLLaというブランドを立ち上げます。そのブランドのルックを作る時に周りのイケてる仲間を出したことから、自然とkiLLa crewが誕生したのです。

2015年kiLLa crewの誕生後、いつも通っている西山理髪店に出向いたkZmは、そこでDJ DARUMAと出会います。当時ドレッドヘアをしてたkZmを見て、印象的に思ったDARUMAが声をかけました。kZmがトラックを引っ張ってきて音楽をしていることを話すと、DARUMAが「本気でやってみなよ」と返答。このことで、kZmはラップに本腰を入れ始めます。そして反骨精神から生まれたハードなリリックをベースに、数々の楽曲を制作していくのです。そして2015年4月シングル「BMW」、「Ice Cold City」をリリース。その後JUNKMANとChaki Zuluの紹介から、YENTOWNに最年少メンバーとして加入します。kZmが結成当初から加入したYENTOWNは、日本を代表するHIPHOP集団です。女性人気ラッパーAwichや音楽プロデューサーChaki Zulu、アパレルショップJUNKMANIAを運営するJNKMNなど、名だたるメンバーが所属。そしてSEEDAとDJ ISSOによる若手の未発表作を収録した人気ミックスシリーズ「CONCRETE GREEN CONCRETE GREEN 13」に、SEEDAと作成した「BUSSIN」が収録され人気は急上昇。その他にもAwichへの客演、木村太一監督のショートフィルム「LOST YOUTH」に出演するなど、一気に知名度を広めました。

そんな中、2016年突如kiLLa crewを脱退。脱退理由は公表されず、真相はわかっていません。過去にはファッション&カルチャーメディア「Mastered」のインタビューで、「ソロとグループのどちらが向いているか」という質問に対し、「完璧にソロの方が向いてますね」と答えています。そして2017年、kiLLa crew脱退後もkZmの勢いは止まりません。ソロ楽曲「Deadman Walking On The Moon」、「Emotion」をリリースし、Awichの「Crime」やMONYPETZJNKMNの「SIVA」に参加。2018年3月には、待望の1stアルバム「DIMENSION」リリースします。「DIMENSION」はChaki Zuluプロデュースの元、5lack、Awich、PETZ、BIMなどの豪華メンバーを客演に迎えた間違いない1枚です。まさに新次元へ導くエモーショナルなアルバムとなっており、業界でも話題沸騰の作品となりました。アルバムリリース後も精力的に活動し、数々のアーティストとコラボ。また気鋭デザイナー玉田翔太が手がけるファッションブランド「TTT_MSW」の、ランウェイショーに参加するなど活動の幅を広げます。

2019年5月、同じYENTOWN所属のAwichと共に、世界最大級のダンスミュージック・フェスティバル「EDC JAPAN 2019」に参加。HARD PRESENTS cosmic BEACHステージに登場したAwichとkZmは、圧巻のステージパフォーマンスで観客を魅了しました。kZmの代表曲でもある「WANGAN」が披露された際には、EDM主体のフェスティバルではほぼ見られないサークルモッシュが巻き起こるほどです。同年9月には、長野県松本市の名物フェス「りんご音楽祭」に参加。夜の部に登場したkZmは、初登場ながらまたしてもモッシュを引き起こすほどのパフォーマンスを披露。そして確固とした地位を築いたkZmは、2020年4月2ndアルバム「DISTORTION」をリリース。「DISTORTION」はリリース後すぐに大ヒットし、King GnuやOfficial髭男dismなど人気アーティストを抑え、Apple Music・iTunesにて総合1位を奪取。また客演として、野田洋次郎 (RADWIMPS)、小袋成彬など、ジャンルを超えたアーティストを迎えた作品です。まさに2020年、HIPHOPの人気を盛り返した立役者であることは間違いありません。


kZmのファッション

 

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Ollie magazine.

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kZmは、ファッションが独創的だということも有名です。少年時代からバスケットボールを愛していたこともあり、NIKEのスニーカーを履いてメディアに出ることは多くあります。また2018年3月にリリースした1stアルバム「DIMENSION」が話題となったこともあり、NIKE主催のイベント「BATTLE FORCE」のアンバサダーとして抜擢されました。ここではNIKEスニーカーの定番「NIKE AIR FORCE 1」のニューモデル、「NIKE AIR FORCE 1 UTILITY」を軸としたファッションスタイルを披露しています。

そしてDJ DARUMAがプロデュースする「FULL-BK(フルビーケー)」も、kZmが愛用するファッションブランドです。商品はパーカーやTシャツはもちろんのこと、ジャケットからセットアップまで取り扱っています。まさにどんな場面でも使える、オシャレなラインナップです。

そしてkZmのInstagramに度々登場するファッションブランドが、タイの首都であるバンコク発祥YVHC(ヤングアンドハングリークロージング)です。アンダーグランドシーンで人気のUnfound Projectで売り出してから、有名ラッパー等が着用し人気が急上昇しました。英語センテンスを含むロゴTシャツやパーカーが人気で、洋服だけではなくバックや小物も販売しています。LOGOYENTOWN所属のラッパーでは、kZmだけではなくPETZも愛用するブランドです。


kZmの主な楽曲

WANGAN

kZmの代表曲であり、HIPHOPでは稀に見るサークルモッシュを引き起こす「WANGAN」。フェススタイルのライブでは、kZmの定番曲。ライブでしか見られない、kZmの圧巻なパフォーマンスも見物です。

 

Dream Chaser feat. BIM

1stアルバム「DIMENSION」の、ラストに収録された「Dream Chaser feat. BIM」。希望に満ちた爽やかさがあり、なおかつメッセージ性の強いリリックが特徴です。またMVでは、kZMが仲間たちとバスケを楽しむシーンも収録されています。

 

追憶 feat. Yojiro Noda

日本を代表する人気バンド、RADWIMPSのボーカル・野田洋次郎を客演に迎えた「追憶 feat. Yojiro Noda」。幻想的な雰囲気が流れる、エモーショナルな1曲です。ジャンルの垣根を越えたトップアーティストのコラボは、音楽業界でも話題となりました。野田洋次郎のラップも聴きどころです。


いかがだったでしょうか。

精力的な活動から数々のアーティストとコラボし、圧巻のステージパフォーマンスを見せ続けてきたkZm。1stアルバム「DIMENSION」、2ndアルバム「DISTORTION」のリリースから、2020年HIPHOPの人気を盛り返した立役者です。kZmの知名度は、これからますます広がることは間違いないでしょう。

日本人ラッパーについてもっと知りたい方は「押さえておきたい日本人ラッパー20選【2020年最新版】」を参考にしてください。