90年代のアンダーグラウンド・ヒップホップから世界的に成功したエミネム。
全世界で2億2000万以上のアルバム＆シングルを販売した驚異的な実績から、史上最も売れたアーティストの1人であり、史上最も売れたラッパーでもあります。
ただ、「楽曲は分かるけど本人についてはあまり知らない・・・」という人も多いのではないでしょうか？
ここでは、エミネムの経歴や周辺情報をまとめてご紹介します！
この記事を読み終わる頃には、世界的なアーティストである彼を、一人の人間として身近に感じられるかもしれません。
エミネムのプロフィール
billboard.comより出典
| 出生名 | Marshall Bruce Mathers III（マーシャル・”ブルーズ”・マザーズⅢ） |
| アーティスト名 | Eminem |
| 生年月日 | 1972年10月17日 |
| 身長 | 173cm |
| 生誕 | アメリカ合衆国 ミズーリ州 セントジョセフ |
| 出身地 | アメリカ合衆国 ミシガン州 デトロイト |
| 血液型 | O型 |
| 事務所 | 不明 |
| レーベル | Bassmint Productions、Mashin’ Duck Records、ウェブ・エンターテインメント、インタースコープ・レコード、アフターマス・エンターテインメント、シェイディー・レコード |
ちなみに、エミネムというステージネームの由来はご存知でしょうか？
本名のイニシャル「M&M」を早口にしたら「Eminem」になったというものが由来とされています。（実際、初期にはM&Mの名前で活動していました。）
また、エミネムは「Slim Shady」という道化師の別人格が存在するとしており、この名前はアルバム名やリリックに頻繁に登場します。
苦しい幼少期
エミネムはアメリカ合衆国 ミズーリ州 セントジョセフで1972年10月17日生まれました。幼い頃からの極貧環境や、父親に捨てられ母親と居住地を転々とした経験もあって、非常に不安定な幼少期を過ごします。友達もできず、仲間外れにされ、いじめられ、自殺未遂も経験するという、本当に苦しい環境でした。
そんな中、「唯一の安らぎがラップだった」と自身が語る通り、だんだんラップの世界にのめり込んでいきます。14歳頃から本格的に活動をスタートし、いくつものMCバトル・コンテストに挑戦していました。そして、1996年の自主制作アルバム『Infinite』のリリースを皮切りに、彼の快進撃が始まります。
（ちなみにこの作品はあまり注目されず、70枚しか売れなかったよう。）
デビュー後の破竹の勢い
billboard.comより出典
エミネムのデビュー後の勢いはまさに「破竹の勢い」と言っても過言ではないでしょう。
1997年、自主制作EP「The Slim Shady EP」が2万枚を売り上げ、同年LAのラップ・オリンピックで準優勝したことから注目度が高まり、ヒップホップ界西海岸のドン、ドクター・ドレーに見出されることとなります。ドクター・ドレーのレーベルと契約したエミネムは、1999年にアルバム「The Slim Shady LP」でメジャー・デビュー。全世界600万枚を超えるセールス記録と、グラミー賞最優秀ラップアルバム部門の受賞で一気にスターの座にのし上がりました。
2000年の2枚目のアルバム「The Marshall Mathers LP」は、ソロアーティストとして1週目売上げ記録1位（179万枚）を樹立し、8週連続全米1位を達成して社会現象となります。最終的に1,700万枚以上を売り上げたことからも、驚異的な人気が垣間見えます。
そして2002年、3枚目のアルバム「The Eminem Show」の発売と、映画「8 Mile」の主演で話題を総ナメにします。「The Eminem Show」は1,900万枚以上を売り上げ、2002年に世界で最も売れたアルバムとなります。「8 Mile」の主題歌「Lose Yourself」では、2003年度にヒップホップアーティストとして史上初のアカデミー歌曲賞を受賞しました。
2004年の4枚目のアルバム「Encore」でも、全世界で400万枚以上を売り上げて成功し、以降はプロデュース業を中心に活動します。
アーティストとしての空白の期間を経て、2009年に先行シングル「Crack A Bottle」発売後、アルバム「Relapse」の発表で復活を果たします。「Crack A Bottle」米ビルボード総合チャートで初登場1位を記録し、「Relapse」はアメリカで発売初週60万枚以上を売上げ初登場1位となります。
2013年のアルバム「The Marshall Mathers Lp2」、2020年のアルバム「Music To Be Murdered By」でもその存在感は衰えを知らず、今なお楽曲は評価され続けています。
なぜここまでヒットしたのか？
billboard.comより出典
エミネムのヒットの要因を語れば枚挙にいとまがありませんが、特筆すべきはその強烈な世界観です。
苦しい幼少期の環境や経験から刷り込まれたエミネムのライムは、一見過激ではありますが、強烈な世界観で人々を引き込んでいきます。これは、自力で這い上がってきたパワー、情熱、葛藤、優しさと激しい感情を持った、彼だからこそなせる技なのでしょう。さらにマシンガン級の速さのラップ・スキル、独特のヴォイス、そしてずば抜けたフリースタイルのセンスも合わせ持ち、これらがエミネムのラップを唯一無二の存在に引き上げます。
また、その時々の話題の人物を皮肉る姿勢は、訴訟等の騒動を巻き起こしたこともあります。しかし、映画「8 Mile」の成功とも相まって、「Slim Shady」という道化師としての一面も際立っていきます。
ラッパーとしてのエミネム、道化師としてのエミネム、彼のこの世界観が人々を熱狂させ同時に奮い立たせてきたからこそ、ここまでのスターになったのでしょう。
エミネムの代表曲
Lose Yourself
自身が主演した映画「8 Mile」の主題歌で、言わずと知れたエミネムの代表曲の一つです。
発表後はアメリカのBillboard Hot 100で12週連続首位を獲得し、ヨーロッパのシングルチャートではトップを席巻しました。
グラミー賞2部門受賞・2部門ノミネートされただけでなく、ヒップホップアーティストとして史上初のアカデミー賞歌曲賞を受賞しました。
My Name Is
メジャー・デビューアルバム「The Slim Shady LP」に収録されており、エミネムの事実上のデビュー曲でしょう。
リリックの随所にダークなユーモアが溢れており、強烈な世界観のある彼らしい一曲です。
Crack A Bottle
エミネムとドクター・ドレー、50セントによる、エミネムの活動復活となった代表曲です。
力強いラップと随所のダークユーモアがエミネムらしい楽曲。
この曲を収録したアルバム「Relapse」はオリコンで自身初の1位を獲得し、エミネムは完全復活を果たします。
いかがでしたか？
エミネムは2020年に最新アルバム「Music To Be Murdered By」を発売したばかりで、今までもこれからも活躍から目が離せないアーティストです。
ぜひ、彼の人となりを踏まえて、改めて楽曲を聴いてみてください！
USラッパーについてもっと知りたい方は「USラッパー20選【2020年最新版】」を参考にしてください。
